top of page



20世紀が終わった時に私が感じましたのが、

20世紀は

「物とお金の時代」だったということでした。

21世紀は

「精神的に豊かな時代」「文化的に豊かな時代」を

作って行かなくてはいけないと思います。

物とお金には命がない。

命が大切にされてない。

命は目に見えません。


言葉を豊かに持っていると、

目に見えないものが見えるようになって来るんです。

目に見えないものでも、

私たちの言葉の豊かさによって

感じたり、思い描いたりすることができる。

そういったことをもう一度考えて、

子どもの本を読むようにしていただきたい。




最近は、

大人の方も

ファンタジーをよくお読みになる。

でもよく見てると、

ストーリーを読んでらっしゃる。

子どもは、

ストーリーの中に書かれている

不思議さがいい。

そこへ入って行く。

読書してるんじゃない。

物語体験をする。


文章を読み、

その文章が表現している世界に

実際に入り込んで行かないと

読書はできない。

「ふと世界に入り込む」

というのが読書。

本格的に読書できる日本人は

だいたい40%くらいと言われています。





これからの日本は、

いろんな民族の文化と

出会うことが多くなりますから、

「多文化主義」ってのものを

しっかりと考えて

行かなければだめだと思います。


多文化主義を

見事にやっているのは、カナダです。

カナダにいるそれぞれの民族の子どもたちのために、

カナダではちゃんと絵本が作られています。

日本の人たちが、戦争中に

どれほど迫害を受けたかっていう子ども向けの本も、

私は見ました。

そういったことが、

日本では疎かにされているんですね。



bottom of page